2017年11月 GTD®メソッドが生産性を飛躍的に向上させる!

 最初にこのページでGTD(Getting
Things Doneストレスフリーの仕事術)を紹介したのは2014年7月であった。“ストレスから解放され高い生産性を維持する解決策”として、GTD®のワークフローについて説明している。そこから3年が経過し、その間2回ほどGTD®を実践につなげるための方法や長時間労働是正の手掛かりとしてGTDの5ステップを紹介した。

今回再度GTD®を紹介したい理由は「働き方改革」の実現に向けて、企業や個人のGTD®への関心がますます高まっているからである。

  先の衆議院選挙で圧倒的勝利を収めた自民党であるが、安倍総理大臣は先般の経済財政諮問会議において、財政健全化と企業に対する社会的要請でもある賃上げ、設備投資に収益を向かわせるよう、“生産性革命”という言葉を使っている。「働き方改革」実現に向けた動きが一段と加速し、そのキーワードの一つが一人ひとりの「生産性向上」であろう。

その生産性向上の方法はAIの導入からシステムの効率化、制度改革も含めて色々あるが、例えば労働時間の管理やタイムマネジメントの徹底、タスク管理の導入に取り組んでも、期待している成果につながるのはなかなか難しいと感じている企業も多いのではないだろうか。

  そこで、生産性向上のメソッドとしてGTD®の登場である。

長時間労働は、仕事量が多くいくら仕事をこなしても終わらない、やることが多すぎる、人が足らない等の理由があると思うが、逆にどのくらいの時間がもう少しあればスムーズに片付くのだろうか。実は時間がいくらあったとしても片付かない“人”は片付かない。それは時間が足らないのではなく、頭の中に「スペース」がなくなっていることに原因がある。

「人の頭はアイデアを生むところであって、アイデアを保持するところではありません」とはGTD®の開発者デビット・アレン氏の言葉である。目の前に溜まった仕事をこなしていくだけでも精一杯であるのに、頭の中であれこれ気になることを抱えたままでは、ものごとに集中できず、生産性が上がるどころか逆に効率が下がってしまう。本来やるべきことに納得して集中できる頭の中の「スペース」をいかにつくるかが重要なのである。その「スペース」を作り、維持していくためには、今何があるのか、仕事・プライベートを含め、細かいことから重要なことまですべてを安心・納得できる「仕組み」で把握しておくことである。

 

 GTDでは、生産性向上のメソッドは次の5ステップで管理する。

  ●把握する: 新たに発生する仕事、気になる事をすべて集めて把握する 。

  ●見極める: 行動が必要なものかどうか、どのように行動するかを見極める。

  ●整理する: いつでも行動または処理できるように、整理しておく。

  ●更新する: 定期的に最新の状態に、収集~収納するまでを行う。

  ●選択する: 状況、優先順位に合わせて最適な行動・処理を選択する。

 まずは、「把握する」が第一歩であるが、簡単に進める方法は、A4の紙を2枚用意するだけでも良い。1枚目は「仕事」、2枚目は「プライベート」に分け、目の前のこと、頭の中で気になっていることをすべて書き出してみる。まだ目の前に現れていなくても今後やらないといけないと、気になっていることすべてである。

 次に、書き出したものごと一つ一つについて、簡単に言えば「行動するか、しないか」を「見極める」。「行動を起こす必要があるもの」については、自分が安心できる、大きくは「4つのフォルダ」に「整理する」というシステムを自分自身で管理していくことである。

詳細については、GTD®を体験して頂きたいが、生産性向上、長時間労働の解決にGTD®は間違いなく力を発揮する。

一人ひとりの生産性を上げるメソッドがGTD®である。ものごとに集中する力を高め、一人ひとりの生産性向上が組織全体の“生産性改革”につながっていく。

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                                                      (パフォーマンス・コンサルタント 菊池政司)